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演奏会・CD評論
「誰かの演奏に似ているとか影響を受けているというのではなく、完全に江尻南美の芸術として歩み始め、前回聴いたときよりも一層の成長を見せてくれ、驚かされた。」 ショパン
「光は壮大なドラマを持つが、一瞬の星の瞬きの中に集約され凝縮されていて、はかない時の移ろいをも感じさせる。俗から脱した透明な祈りを感じた一夜。」 ムジカ・ノーヴァ
「彼女の、沈思黙考の勝利である」 ドイツ フランクフルター・アルゲマイネ
「数百年にわたって、全く別の、そして独自の文化の中にあった国から来た一人の芸術家が、ヨーロッパの思考性の中にやってきてこれほどまでの解釈を、知的に、そして感情的に我がものにしたということは、特別な業績だと言わねばなるまい。」
ライニッシェ・ポスト
「この人はピアノの響きに様々な生命を与える能力を持つ。そしてシューマンで聴かせた幻想味や詩情に共感する資質を持ち合わせる。しかもいたずらに感情に走らず、あくまで理性が勝っている。演奏には大きく安定感が出てきて、ピアニスティックな効果を求める。それは技巧にますます磨きがかかってきた証拠。」 ショパン
「適度な抑制力で軽やかにセンス良くまとめられたハイドンに続いて、各小品の魅力をていねいに引き出したシューマン、パワフルにダイナミズムや音色のコントラストが描かれたショパン、そして難しいテクニックを要求されるストラヴィンスキーに臆することなく堂々と挑んだ彼女の演奏は、どの曲も面白く、聴衆に感銘を与えた。」
ムジカ・ノーヴァ
「極めて難易度の高い、ムソルグスキーのオペラの編曲を、見事に弾きこなす優れた能力と、魅惑的な華を身につけている。大変に卓越した技巧とスケールを持ち合わせたピアニストであることに間違いはなく、次の機会にもぜひ聴いてみたい。」
音楽の友
「強い表現力とテクニックの完璧さが、江尻南美の中で理想的に釣り合っている。彼女は、素晴らしいレガートとハーモニーの移り変わりの緊張感に深い意味を持たせることによって、この晩年のブラームスの作品に、強く心に訴える内面的に深化したほのかな憂鬱さを与えることに成功している。シューマンにおいても、彼女は益々能力を発揮し、大きなフレーズ感によって偉大な作用をもたらし、彼女の持っている様々な種類のアゴーギグを自由自在にコントロールして、音楽を意のままに指揮している。」
ドイツ フランクフルター・アルゲマイネ
「”展覧会の絵”の荒削りでドロドロした”美学”を明らかにするため、”ボリス・ゴドゥノフ”のピアノ版を組み合わせたのは秀逸。演奏も真しで達者だ。」
日本経済新聞
「この録音で江尻南美は、非常に強い野心的な意欲で「展覧会の絵」と取り組んでいる。彼女は、ムソルグスキーの作曲技法の特徴からくる、原始的でともすれば直接的すぎるような彼の音楽の重圧を、完璧なテクニックで覆うことに成功している。江尻はここで、ほとんど無限に近い音楽的な力量と、彼女の掻き立てるような激しい、しかし規律のある、コントロールされたテンペラメントでもって、我らに強い印象を与えている。」
ドイツ フォノ・フォーラム
「強力な、部分的には極端とも言える響きの集結は、プログラムのつながりにおいて、この有名な”展覧会の絵”に対する巨大なプレリュードの役割を果たしている。ピアニストは、この作品の非常にすぐれた収録といえる演奏をしている。素晴らしい!」
ドイツ ピアノ・ニュース
「彼女は特に<光>より<陰>を豊かに表現するあたりに、大きな成長が感じられる。20代の女性とはとても思えない深く大きな呼吸で表現した大人の世界を満喫させていた。リストは速めのテンポだが技巧だけで押し切るのではなく、陰影をたっぷり楽しみながらの江尻流にまとめあげていた。アンコールのショパンでは、心情を深く歌い上げ、繊細な<陰>を実に見事に表現。日本人でこれほどまでに優れたマズルカを演奏するピアニストがいることに、驚嘆させられた。」
ショパン
「気ままにみえながらたいへんなテクニックとドラマトゥルギーの要求される難曲を、江尻は嬉々として鮮やかに弾き進む。最後のリスト「メフィスト・ワルツ」第1番ともども、指の技術のみならず卓越した表現力に感嘆した。」
ムジカ・ノーヴァ
「江尻は、コンクール開催と同時に即時に、上位に入賞するのが当然、と皆に理解された。彼女は、プロの音楽家の意気込みで、勝者の持つべきもの、才能のすべてを表現していた。」
ドイツ ピアノ・ニュース
「日本人女性にはよくある、華奢で、控えめで、ニコニコして親切、というレッテルをはがし、ピアノの上では感情的に、そして情熱的に、そして必要なときには粗野に表現した。」
ドイツ ノイエ・ライン・ツァイトゥンク
「彼女はとても才能のある演奏家であり、これから自ずからの道をつくり出していくであろう。聴衆はアンコールのワルツの際、拍手喝采、ひとつのリズムになり、再度アンコールを呼ぶ声が絶えなかった。」 ドイツ ヴェストドイチュ・ツァイトゥンク
「彼女は、驚嘆するほど素晴らしいタッチの持ち主である。譜面上の冷たい単なるスケールが突然、まるで春のそよ風の中にとけこむような暖かいデクレッシェンドと変化するのである。」
「しっかりしたテクニックと若々しく自発的な表現力を持ち味とした彼女は、そうした自己の資質を前面に押し出し、若者らしいフレッシュでのびのびとした快演を聴かせていたが、立体感のある力強い表現が実現されていたムソルグスキーは、特にこのピアニストの長所を窺うことのできる演奏になっていた。」 音楽の友
「技巧的に優れているというだけでなく、明瞭な、そして明晰な演奏で聴衆を圧倒した。」
ドイツ ライン・マイン・プレッセ
「彼女のショパンは、絶対的な音色の美しさと、微妙すぎるほどの分析された解釈とニュアンスの多様なタッチ、そして楽器を完全に自分のものにしてしまっている素晴らしさにあふれた、偉大なるひとつのピアノ芸術と言える。その後に続いたムソルグスキーなどについては、彼女の微妙な、そして詩的な創造物のたまものといえよう。ピアノでのあらゆる可能性をひき出し、しかもそれをいとも簡単に表現してしまう彼女の才能は、まさに並外れたものである。」
南チロル ゲマインデブラット
「この若さにして大成功をおさめている彼女は、完璧なるテクニックとヴィルトゥオーゾ的な演奏のなかに、彼女のテンペラメントをも大いにうかがわす。」
オーストリア クルテュア
「舞台から流れる音だけを聴いていると、江尻南美がまだ大学で学んでいる若手であるという感じはまるでない。これまで、内外の幾多のコンクールで優れた成果を挙げ、各地のオーケストラからもソリストに迎えられるという豊富な経験の持ち主であり、演奏を通じての落ち着きは、そうした舞台活動の中で培われた自身によるものかもしれない。ほんの束の間の演奏で終わるかと思われるような小品にも、よく曲の「命」を吹き込んでいたのが、注目された。」
「幻想ポロネーズでは響きのモティーフとも言えるイントロを立体的に構成し、一点一画をもおろそかにせず、ポロネーズの香りを色濃く残した幻想曲に仕上げていた。息継ぎが巧みで、フレージングに新たな工夫が加えられた変イ長調バラード、優れた音質でいろいろなディメンションを示してくれたへ短調バラード。」
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